9月最終日は日にち固定で、毎年、教育用の解剖に検体された方に対する慰霊祭が執り行われる。今年は、金曜日となり、週末ということもあって、医学部らしい、一年で一番忙しい日になる。思えば二十数年ぶりに、間近で感じていた。
ジリジした日差しが、厳かなキャンパスの雰囲気の中で、少しだけ浮いていた。
そうして、後期に入っていく区切りの行事になる。
特段、お手伝いの仕事はなかったが、皆に配られた供物。毎回、市内一番の有名和菓子店にお願いしている饅頭。きめ細かで上品な甘さ、何より、その重さに驚いた。いいものを使うのは礼を尽くしている現れと、供物からも受け取れた。