クリスマスの翌日、信心深くはないのに、いつもの最小シアターの最後列で映画『2人のローマ皇教』を観ていた。
アンソニー・ホプキンスとジョナサン・プライスの名優ふたりが、教皇ベネディクト16世と、彼から教皇の座を受け継ぐホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿をそれぞれ演じたドラマ。彼らの間で行われた対話から、カトリック教会の歴史的転換点の裏側を映し出すというもの。
あらすじ
スキャンダルによって信頼を失っていたベネディクト教皇。彼はカトリック教会の方針に不満を抱くベルゴリオ枢機卿に、辞任を要求される事態に追い込まれる。ベネディクトとベルゴリオ、まったくタイプの異なるふたりは、対話によって互いの理解を深めていく。
感想
コンクラーベという教皇選挙の過程も知り、宗教というか信仰する気持ち、信心の凄さを知った。信心とは、中味ではなく、そうし続けることに意味があると感じた。そうして、何を想うか、何をいうかではなく、生き方を示すことが何よりも意味あることとも思った。
羊たちの沈黙に出ていたアンソニー・ホプキンスのイメージが残っているため、かくしゃくとした演技では強く感じてしまうが、弱ったシーンはマッチしていた。西洋ヨーロッパはらはり石造りの文化で、草木や花々がよく映えていた。
飲み食いだけではない、クリスマスもあるものと知った日だった。