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日々の気づきと雑感 食べもの、映画、本に天気が多いです

映画『ベル・エポックでもう一度』を観て、諸行無常をあらためて想う

暑い一日、途中の雨が、少しだけ表面温度を下げてくれる。

そんな日、いつもの映画館で、『ベル・エポックでもう一度』を観る。

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(以下、公式ページから)

何もかもがデジタル化された社会についていけないヴィクトルは、かつては売れっ子イラストレーターだったが、今では仕事を解雇され、妻のマリアンヌにも見放されてしまった。冴えない毎日を送る父を元気づけようと考えた息子が、友人のアントワーヌが始めた〈タイムトラベルサービス〉をプレゼントする。映画製作を応用して客の戻りたい過去を広大なセットに再現する、体験型のエンターテイメントサービスだ。

ヴィクトルは「運命の女性と出会った1974年のリヨンに戻りたい」とリクエスト。すると、セットにはあの日のすべてが蘇っていた。用意された70年代ファッションに着替え、想い出のカフェで、アントワーヌの恋人で女優のマルゴが演じる〈運命の女性〉と出会うヴィクトル。幸せだった日々を再体験し、見違えるほどイキイキしたヴィクトルは、唯一にして全財産である別荘まで妻に内緒で売り払い、さらなる延長に注ぎ込む。だが、ある時突然マルゴが降板し、別の女優が現れる。ヴィクトルの楽しい〈再体験〉は、マルゴとアントワーヌの関係にも“ある変化”を与えたのだ。果たして、〈タイムトラベルサービス〉に用意された驚きのエンディングとは──?

とある。

フランス🇫🇷語の優美なイントネーションと、セットで再現しても充分に雰囲気ある街並みに、憧れの地である事も再認識させてくれた。

ちなみに、ベル・エポック(良き時代/美しき時代)とは、フランスにおける19世紀末から1914年に第一次世界大戦が勃発するまでの約25年間を指すということだが、映画では、二人の出逢いのバーの名前になっている。

映画のセットを再現してもらい、その中で昔を懐かしんでいるが、そうもばかりの展開にはならない。

誰でも、良かった時代をかけがえのないものとして再登場を願うかもしれないが、それは叶わない夢と気づく。その時代があったから、今があるという理解もできる。しかし、楽しい最中にいると、こう思うこともない。そうして、移り変わってある時に振り返ると、こう思うもの。諸行無常とは、後からわかるものかもしれない。そういう心構えで、日々を過ごすことが出来るほどではなく、人の道半ばと思い知るのもいい機会なのだろう。