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日々の気づきと雑感 食べもの、映画、本に天気が多いです

映画『望み』を観る

秋晴れよりも、小春日和という表現が合うようになってきた水曜日の午後。

休暇をとり、いつもの映画館に向かい『望み』のチケットを購入し、お昼をとる。少し寛いだら、定番?の最小シアターの最後列に座る。

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天気の良さに、いつものシアターを初掲載
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あらすじは、

堤幸彦監督と堤真一が初タッグを組み、雫井脩介の同名ベストセラー小説を映画化したサスペンスドラマ。一級建築士の石川一登と校正者の妻・貴代美(石田ゆり子)は、高校生の息子・規士や中学生の娘・雅とともに、スタイリッシュな高級邸宅で平和に暮らしていた。規士は怪我でサッカー部を辞めて以来、遊び仲間が増え無断外泊することが多くなっていた。ある日、規士が家を出たきり帰ってこなくなり、連絡すら途絶えてしまう。やがて、規士の同級生が殺害されたニュースが流れる。警察によると、規士が事件に関与している可能性が高いという。行方不明となっているのは3人で、そのうち犯人と見られる逃走中の少年は2人。規士が犯人なのか被害者なのかわからない中、犯人であっても息子に生きていてほしい貴代美と、被害者であっても彼の無実を信じたい一登だったが……。

衝撃と感動のサスペンス! 究極の問いに懊悩し、ラストの真実に涙すること確実!

というもの。

息子の無実を信じたい父、加害者、被害者は問わず、見つかり戻ってくれることを望む母。その間で揺れ動く妹。加害者と決めつけたいマスコミの怖さ、愚かさ。辿り着いた真実の虚しさ、儚さ、尊さ。その先の人間模様。真実が明らかになった所が山場ではあったが、その後のラストまでも、観ていて涙する場面が続き、胸に募る想いが充分満たされたいい映画だった。

わずか6列のシアターの前方で啜り泣く人に、そうだよねとある種共感していた。同じような感性?のある人がいることに嬉しくもあり、ホッともする。

人の尊さ、儚さ、愚かさ。どれも混ざり合い、それでも、その中でも、やはり望みたい、望まないではいられない気持ちというものがあるのだと知った。

望むから失望する。望まなければ失望しないというものとは、少し違う次元、対象のものを扱った作品だった。望みだけでは叶うものではない。こともある。特に他人や家族のことは、それでも望まずにはいられないものなんだろうなと思った。

映画終わり、シアターから出るまでに望んだことは、外は夕景にはならずに青空が広がっていることだった。

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小さな望みは叶っていた。