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読了 河合雅司著『未来の年表』を読んで、この先を少し思う

最近は、これ食べました〜のブログが続き、とてもサブタイトルで職業を標榜できるものではないかなと(実は)思ってはいたところ、ちょうど?いい?ネタが見つかった

(そしてホッとした😌)

以前、学長の講演会で、一般の質問者が人口減少の対策はと聞いたのに、そう簡単には歯止めはかからない、減少しても維持できる社会、地域を考える事が大切といったような回答をしたことがあった。

減少の良し悪しはあれど、事象に正直に正対し将来を見越して、正面から取り組む必要があるのだなと感じる。

教育、人材育成というのも、まさしくこれに当たるのだろうと改めて思った。

もしかして学長は、この本を読んでいたのかと思うような本を読んだ。

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河合雅司著『未来の年表〜人口減少日本でこれから起こること〜』

日本の総人口の減少、高齢社会と少子社会がもたらす2016年から2065年以降までのうち、それぞれのターニングポイントとなる22の年をカレンダー形式で取り上げ、自覚、覚悟を促すものと、次世代のために、取り組むべき10の提案の2部構成。

帯には、人口についてだけでも、

2020年は、女性の2人に1人が50歳以上に

2024年は、3人に1人が65歳以上の「超・高齢大国」へ

2042年は、高齢者人口が、約4000万人とピークへ

とある。

輸血用血液や火葬場不足、世界的な食料不足といったことも書かれている。

目次を見るだけでも、2025年には、東京都も人口減少に転じ、2045年には3人に1人が高齢者。2040年には自治体の半数が消滅危機にとある。

これらはこれまでも指摘されている事でも、カレンダー形式だとわかりやすい。

問題は、これらが、急にではなくジワリジワリと進み、いつしか取り返しのできない状況になっていることの怖さ。

筆者はこれを、

「静かな有事」暮らしを蝕むと表し、喫緊の課題として、出生数の減少、高齢者の増加、社会の支え手の不足、これらの相互連鎖による人口減少の4点を指摘している。

人口は増加しない社会をはっきり認識し、上辺だけの人口増は、他所の人口減少で成り立っている。足の引っ張り合いは、今でも、仕事の人手不足に端的に現れている。自身で減らす努力をしない限り、明るい未来はないのかもしれない。

この県の人口減少数は、自治体としての町が毎年、確実にひとつなくなっている。と考えれば、ゾッとする。そういう想像力、危機感が必要なのでは?と、酒席で話していたら、仕切り一枚隔てた隣が県職員だったという事があった。トイレの帰りには、なんか鋭い視線が向けられているとわかったのは、そう教えてくれた後だった‥‥

もちろん、18歳人口の減少という、いわゆる2018年問題も触れているが、自身の考え・意見は改めて

ただし、2部にある提言には、大いに共感できるものがあった。24時間社会からの脱却。少しの不便は享受すべきと自ずとなるだろう。

(これは前に記事に書いていた)

他にも、中高年の地方移住推進として日本版大学連携型CCRC(Continuing Care Retirement Community)が提唱されている。大学生活を楽しみながら、大学病院直結の分院や介護施設で再期まで暮らせる地域共同体の日本版をと。都心部の空洞化を埋め、地方都市をキャンパスと見立てて、公共財を活用するもの。

病院の在り方といい、地域をキャンパスと見立てるといい、

「我が大学、結構、先見の明あり(かな)」などと手前味噌にはなってはならんなあと、感じたものだった。

とかく自分ごとに追われる毎日というミクロの生活も、長いこれまでとこれからというマクロの生活の中で、自ずと決まってくるし、決まっていく。

流されながらの部分の中でも、自身で流れていく、いけるようにしたい。