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読了 百田直樹著『逃げる力』からあの時の判断を思い出す

案外、食わず嫌い作家だったなあと知る以外作を読んだ。

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百田直樹の逃げる力

表紙の つまらないストレスを安心して捨て去るための一冊。日本人には「逃げる力」が足りない! に惹かれて読んだ。

以下覚えておきたい点と感想を

・自らの大切なものを守るための「積極的逃走」は、何かと戦う時と同じくらいエネルギーや精神力が要ります。→判断できるチカラだけは残しておく必要があるなあ。

・一本のレールの上を走る必要はなく、いろんな道を走って良いし、岩場や沼地にも行って良い。少し回り道をしたっていいわけです。→確かに、高卒で仕事するも大学入学が頭にあり、すんなりと辞職し、受かるあてない浪人生活をして大学に入り、あるくくり似たような職種にまた就いて今に至る、となれば、体験はしてきたのかなと。落ちたら、日本がダメなら世界があるさ、海外青年協力隊だ!なんて変な逆ギレ思考で、密かにパンフを取り寄せ、結局は封を切らないで過ごしたし。

・よくよく考えてみると、失いたくないと考えているモノは、意外とたいしたことはないモノが多いのです。→今回のコロナ騒動で、それまで当たり前だった外食、買い物、交流が皆無か激減したが、それならそれなりに過ごせると分かったのは収穫だったし。失って気づくことの方が多いし、良かった部分も多いのかも。

・多くの人間関係は、よくよく考えてみれば、それなしでも幸福に生きていけるものです。→同様。残された関係が残って欲しかった関係なんではと。

・人間関係の悩みの多くは些細なこととかんがえています。なぜなら、人生には、はるかに大きな悩みごとがたくさんあるからです。→四苦八苦の四苦のことかなと。生きる苦しみ、老いてゆく悲しみ、病いの苦しみと死にゆく悲しみ。生老病死のこと。生まれながらの苦しみに比べたら、その他の四苦、生きる上での苦しみはこれには及ばない。と、さだまさし防人の詩がすぐに浮かぶ。

・戦わなければ家族や自分を守れないときは、絶対に逃げてはいけません。そのときは命を懸けても戦ってください!そこで逃げるのは本当の卑怯者であり、臆病者です。

・自分にとって大切なものを見定めるということは、言い換えれば「幸せの絶対基準を持つこと」です。自分にとって、何さえあれば幸せなのか。その絶対基準を持っていると、そこから外れることは二の次でよい、場合によっては逃げてもいいし、捨ててもいいという判断が下せるようになります。(中略)この「幸せ

の絶対的基準」が確立していないと、自分の生き方に対する判断がはっきりと下せません。→これまで、仕事と家庭を天秤にかける判断を求められた事が数度あったが、あの判断はやはり良かったと、ここを読んで確信できた。いつになく堂々サッパリと答えた当時の気持ちを思い出す。もちろん後悔などあろうはずがないし。

・また、仕事を優先して、健康をないがしろにするなど、もってのほかです。断言します。仕事にそこまでの価値はありません。→極論にも聞こえるが、多分そうだろう。それでも価値があるなら、価値を感じられるなら、それはもはや儲けもの、タナボタでいいのだろう。時節柄、今の忙しさは、この考え方を用いようと思う。身体あっての仕事だしと。

読み終えてみると、日本人特有の価値観や考え方に気づかされる。それまでは首相動静の夜の会食のメンバーとして時々出てくるベッタリ右寄りの作家かと思っていたが、日本を好きゆえに、歯痒さから左寄りからの発言をするのかなとも思った。少し似ている。いや、もっとかも。

今宵の読書のお供はコレだった

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ポン・デ・パイの宇治抹茶

もちもち生地とサクサクパイを一度に楽しめる。一緒の宇治抹茶ホイップもいい。